2026年度の共通テストは、例年と比べて大きく難化しました。
特に理系科目の平均点低下が顕著で、全体として30点以上下がるという見通しも出ています。
このような年になると、必ず出てくるのが
「医学部はボーダーが下がるのでは?」
「今年はチャンスなのでは?」
という声です。
しかし、実際の医学部入試はそんなに単純ではありません。
今回は、共通テスト後の出願と医学部受験の実情について、現場の視点から整理します。
共通テスト難化で起きている「数字上の変化」
まず事実として、今年は以下のような変化が起きています。
- 共通テスト平均点が大きく低下
- 特に理系の下げ幅が大きい
- 800点以上の高得点層は前年の約63%まで減少
一見すると、
「高得点者が減った=医学部は入りやすい」
と感じるかもしれません。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。
出願が荒れる年に起きる、受験生心理のズレ
今年の特徴は、点数そのもの以上に
受験生の「心理的な下ブレ」が大きいことです。
- 思った以上に点が取れなかった
- 周囲の声を聞いて不安になる
- 安全なところに下げようと考える
この結果、出願は全体的に下方向に動きやすくなります。
ただし、医学部入試には決定的な事実があります。
医学部は定員が決まっている
上位層は必ず存在する
つまり、
みんなが下げたからといって、ボーダーが極端に下がるわけではない
ということです。
「点数だけ」で志望校を決める危険性
共通テスト後、特に注意してほしいのが、
点数・傾斜配点・二次科目だけで志望校を決めてしまうことです。
地方国公立医学部には、
- 問題の出題傾向
- 二次試験との相性
- 面接の雰囲気や評価のされ方
- 地元生と県外生での受け止められ方
といった、数字には表れない要素が確実に存在します。
県外から見ると
「面接点が大きい=受けやすい大学」
と映ることもありますが、これは非常に危険です。
実際には、
地元で長年指導している人間しか分からない情報差が、合否を分けます。
今年の特徴|700点台でも可能性がある年
今年のもう一つの特徴は、得点分布です。
- 800点前後に受験生が集中
- 例年ほどの超高得点独占状態ではない
そのため、
- 750点前後でも十分チャンスがある
- 条件次第では700点台でも可能性がある
という、ここ数年では珍しい年になっています。
ただし、これは
「誰でも受かる年」
という意味ではありません。
重要なのは、
- 二次試験との相性
- 面接で「なぜその大学なのか」を明確に語れるか
この2点です。
医学部受験で本当に大切なこと
どの大学を受けるにしても、必ず問われます。
なぜ、この大学なのか
そこで何を学びたいのか
これを言語化できない受験生は、
どれだけ点数があっても評価されません。
特に地方国公立医学部では、
「突っ込むか」「浪人するか」という
厳しい判断を迫られるケースも多くなります。
だからこそ、
- 点数だけで判断しない
- 情報を集める
- 自分の戦い方を理解した上で出願する
この姿勢が、例年以上に重要な年だと言えるでしょう。
地方国公立医学部を目指す方へ
地方国公立医学部の入試では、
- 過去の倍率推移
- 出願タイミングごとの動き
- 二次試験や面接の実情
といった情報の積み重ねが、最終的な合否に直結します。
「今年、突っ込むべきか」
「この点数でどこまで狙えるのか」
そういった判断が必要な方は、
一人で悩まず、専門的な視点を活用することをおすすめします。
まとめ
- 共通テスト難化=医学部が楽、ではない
- 今年は出願が荒れやすい心理戦の年
- 合否を分けるのは、点数よりも情報と戦略
- 700点台にもチャンスはあるが、準備なしの挑戦は危険
医学部受験は、
「知っているかどうか」で結果が変わる入試です。

